重篤な眼後遺症を防ぐために、眼科医との連携を

眼合併症を伴うSJS/TENでは、発症初期の眼科的治療が視力予後に影響します。上皮欠損や偽膜の有無については眼科専門医でなければ判断が困難です。

初診時に結膜充血をる場合や、眼痛などの症状がある場合には、眼合併症を伴う可能性がありますので、なるべく早く眼科医へご紹介ください。

更新履歴

  • 2016年10月11日 「新規医療器具」ページを更新しました。
  • 2015年2月6日 医療従事者向けサイトをオープンしました。

SJS/TENとは?

Stevens-Johnson症候群(SJS)、その重症型である中毒性表皮壊死融解症(TEN)は、突然の高熱に続いて全身の皮膚・粘膜にびらんと水疱を生ずる急性の全身性皮膚粘膜疾患です。何らかの薬剤投与を契機に発症することが多いため、重篤な薬剤副作用、すなわち「重症薬疹」として位置づけられています。発症機序が不明であり、専門医であっても診断が難しいこと、可能な限りの治療を行ってもなお生命予後不良な場合があります。

致死率が高いため急性期には全身管理が主体となりますが、救命してもしばしば高度の視力障害とドライアイを後遺症となり、社会復帰が極めて困難となります(下図)。

新規の発症は人口100万人あたり数人/年と、発症頻度が極めて低い稀少疾患であり、急性期の診断および治療経験を有する医師は多くありません。しかし眼後遺症をきたした場合には、視力障害及びドライアイが生涯続く後遺症となります。
本WEBは、SJS/TENに伴う眼後遺症の予後向上と患者支援を目的に診断、治療、社会保障制度について解説しています。

免責について

SJSとTENと紛らわしい疾患は多くあり、経験のある医師でもあって診断が困難なことが少なくありません。また患者の年齢、合併症、全身状態によっても治療に対する反応は異なります。診断と治療方針は主治医が判断するものであり、本WEBに記載した内容が実施されたことの予後について、WEB記載者が責任をもつことはできません。また、本WEBに記載した内容が実施されないことで、実際の診療にあたる医師の責任を問う根拠にはならないことをご了承ください。

著作権について

本WEBサイトは厚生労働省 難治性疾患等克服研究事業「患者支援に基づくSJS/TEN後遺症の発症予防と治療法の確立」および「重症多形滲出性紅斑に関する調査研究」により作成されたものであり、オーダーメイド医療の実現化プログラム「感冒薬による重症薬疹発症に関わる遺伝素因の同定ならびに病態の解明」の協力を得ている。その全部または一部を無断で転用することを禁ず。

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京都府立医科大学 眼科学教室